<『商業界』‘2000年7月号掲載>

ショップを知って貰う
 
−効果的なネット販促のポイント−

 ネットショップを開設したら、販促である。販促のやり方で売上は大きく違ってくるので、ショップ開設でほっとせずに、力を入れたい。
 ネットショップの販促は、検索エンジン『Yahoo!JAPAN』への登録やバナー広告など一般に言われているものも多い。しかし、『Yahoo!JAPAN』への登録は、最近は非常に難しくなっているし、バナー広告は中小ショップでは、一般的でない。
 中小ショップにとって、本当に効果ある販促を見極めて、取り組みたい。

・ 検索エンジンへの登録
・ 印刷物、FAX
・メール署名の利用
・ マスコミへのアプローチ
・ 掲示板・メーリングリストの利用
・ 口コミの利用
・ 相互リンク

最初に検索エンジンに登録 

 検索エンジンと言えば、『Yahoo!JAPAN』が有名なので、最初に『Yahoo!JAPAN』に登録したいと考える。しかし、最近はあまりにも登録申し込みが多くなり、登録は難しくなっている。しかし、『Yahoo!JAPAN』登録だけが販促ではないので、『Yahoo!JAPAN』だけにこだわらずに他の方法を試したい。

「登録型」と「ロボット型」
 検索エンジンは、大きく分けて「登録型」と「ロボット型」がある(図表−1)。『Yahoo!JAPAN』は「登録型」の代表的なものである。ホームページの持ち主であるウェブオーナーが、そのサイトに行き登録するものである。 
 「ロボット型」は、ホームページを開設すると、検索エンジン側が調べて、勝手に登録してくれるものである。「ロボット型」の検索エンジンで代表的なものに『infoseek japan 』、『goo』など有名なものがある。エンジン主導型とは言え、この「ロボット型」に登録させるコツがある。

 図表−1 検索エンジンの種類
■登録型検索エンジン
OCN navi
NSK NAVI
THE GUIDEBOOK
GALA Search !
DragonSeeK

■ロボット型検索エンジン
google
GOO
infoseek japan
Excite! JAPAN
LycosJAPAN

「ロボット型」検索エンジン対策
 ホームページは、HTMLという記述語で表現されるが、そのはじめにメタタグを書きこむ。フルーツショップの『紅光』のメタタグ(図表−2)を見ると、「紅光」という店名と同時に「トマト,メロン,みかん」のような果物の名前、「お中元,お歳暮,ギフト」など、目的のためのキーワードもある。こうしておけば、「トマト」を探す人の目にも、「お中元」商品を探す人の目にも留まる。また、「ミカン,みかん,蜜柑」という記述は、どの表記で探してきてもひっかかるようにという工夫である。

     図表−2 様々なキーワードを並べた『紅光』のメタタグ
<HTML>
<HEAD>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=x-sjis">
<META HTTP-EQUIV="Pragma" CONTENT="no-cache">
<meta name="description" content="紅光/こだわりの果物屋,
「美味しんぼ」のトマト/こだわりの野菜・果物">
<meta name="keywords" content="benikou,紅光,美味しんぼ,トマト,
メロン,みかん,ほしいも,干しいも,梅干し,お茶,完熟,果物屋,リンゴ,
りんご,林檎,ミカン,みかん,蜜柑,くだもの,果物,こだわり,野菜,やさい,
有機栽培、無農薬,お中元,お歳暮,ギフト,贈り物,贈答,静岡,スマッシュ,
smash,フルーツ,べにこう,美味しい,おいしい,本物,ショッピングモール,
モール,オンラインモール,商店街,プレゼント,健康,フルーツクリニック,
健康法,糖尿病,">
<TITLE>ようこそ!こだわりの果物屋 紅光へ</TITLE></HEAD>
登録代行業の利用
 検索エンジンはたくさんある。なるべくたくさんの検索エンジンに、効果的に登録したい。検索エンジンへの登録代行をビジネスで行っているサイト(図表−3)がある。数万円で最も効果的な登録代行を行っており、多少費用をかけても利用する価値はある。
 また、検索エンジンではないが、知名度のある『楽天市場』などのショッピングモールに出店することも、高い宣伝効果がある。

       図表−3 インターネット広告の専門サイト
サイト名 URL サービス内容
さぶみっと 
Japan!
http://www.submit.ne.jp/ 検索エンジン登録に特化したサイト。ネット上の広告についての情報も満載している。
クララ
オンライン
http://www.clara.co.jp/ レンタルサーバーも同時に行っている。
ダブル
ボランチ
http://www.wvolante.com/koukoku/ バナー制作、登録なども行っている。

印刷物、FAX、メール署名を徹底して利用

 ネットショップの販促と言うと、インターネットの世界だけのことと考えがちである。しかし、どこで見て貰えるか分からない。販促に利用できるものは、徹底して利用するほどのPR精神が必要である。
 まず、名刺や封筒など印刷できるものには、必ず、URLを印刷したい。実際の店舗でも目立つところでURLを貼り出したい。アメリカの街中は到るところ、URLだらけである。店頭にも道を走る自動車の横腹にも。
 また、FAXやメールの署名(図表−4)には、必ず社名、住所、電話番号などと並べてURLを入れたい。
 メールでの販促と言うと、DMを思い浮かべることが多いが、DMの評判はよくない。DMを出したばかりに反感を買うことも多い。しかし、署名にさりげなくURLが入っていると、何人かにひとりには見て貰える。地味であるが、実は効果的なPR方法である。

   図表−4 『セレクトショップ』の署名
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■発行者:セレクトショップ/中野光崇
 mitsutaka@amy.hi-ho.ne.jp

 紅茶専門店 [SELECT SHOP]
http://www.verygoodtea.com/

 〒600-8816  京都市下京区中堂寺粟田町1番地
 京都リサーチパーク4号館 5F VIO   

 TEL 075-315-9350
 FAX 075-315-9297

 全国送料無料、商品到着後の後払い可
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思いきって、マスコミへアプローチする 

  マスコミの利用というと、とんでもないことのように思えるかもしれない。しかし、この手を使ってうまくPRしているケースは多い。
 マスコミの側でも、新しい繁盛ショップの例を探している。うまく取り上げて貰えるコツを守れば、ショップの側からの情報提供は歓迎される場合がある。
 アプローチの方法は、電話、FAX、メールを新聞社、雑誌社、放送局などに送る。はじめから大手を狙っても、見て貰える可能性は低いので、地元の小さなところを狙う。地元の新聞などに載ると、大手のマスコミが見ている場合があり、それがきっかけで広まることがある。
 情報提供の内容であるが、次のようなアプローチは絶対に避けたい。「取材に来てください」。「宣伝してください」。このようなアプローチは間違っても成功することはない。取材して貰える可能性のあるアプローチは、「こんなことをして、こんな結果が出た」というものである。
 他のショップと同じことをしていても、取り上げて貰える可能性は、ほとんどない。マスコミを使う前提は、他のショップがやっていないサービスや商品を提供して、それなりの結果を出しておくことである。

掲示板・メーリングリストの利用 

  インターネット以外の販促も重要だが、インターネットの世界で知ってもらうことも忘れてはならない。
 インターネットショップは、今や日本中にあるが繁盛店は仲間を作り、切磋琢磨している(図表−5)。そこでショップを出したことを知ってもらうと、アドバイスも受けられ、様々な形での宣伝効果が生まれてくる。こうしたメーリングリストや掲示板の使い方のコツは、以下の3点である。

@ 露骨な宣伝をしない
A 積極的に書きこみをする
B 最初は雰囲気を見て、その場に合った発言をする

図表−5 参加したいメーリングリスト・掲示板
『オンラインマスターズクラブ』
   http://www.osmc.ne.jp/
『まいどアリーナBBS』
   http://mydo.org/cgi-bin/bbs.cgi
『九州オンラインショップBBS』
 http://www.bousi.com/k001/commu.cgi

口コミの利用 

  インターネットは恐ろしいほどに口コミの世界である。不親切な対応をすれば、あっという間に悪い噂が広まる。そのことを肝に銘じて、たとえ、一度でも誠意に欠ける商売をしてはならない。
 しかし、いい噂も、また広まるのがインターネットのすばらしいところである。松坂牛の『まるけん』では、同店の商品を他の人に贈った場合、送り主にも贈った商品の写真を送って知らせた。このサービスが送り主に対する満足感につながり、消費者のメーリングリストでいい口コミとなった。その結果として、『まるけん』は開店後数ヶ月でかなり知名度を上げた。

相互リンク

  よく「私の知り合いのホームページ」というようなリンク集があるが、これは最近ではほとんど効果がない。効果があるのは、併買効果を狙ったリンクである。
 デザートの『デザートスプーン』と松阪牛の『まるけん』は、お互いに支店という形でリンクを張っている。

販促の前に 

 販促のやり方は、様々あるがコツを飲み込まないと、非常に難しい。繰り返しになるが、あまりにも露骨な販促はDMであれ、メーリングリスト内での発言であれ、反感を持たれる。
 また、当たり前のことであるが、置いてある商品の魅力がなかったり、サービスが適当であれば、販促しても効果はない。
 販促の前に、十分なショップづくりをしておくことは言うまでもない。
 お客に十分に気に入って貰えるショップを立ち上げ、効果ある販促をいろいろと試してみたい。

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