< 『にいがた商工連ニュース』2002年1月号掲載>
<横浜市・大倉山−ペットのお風呂屋さん WONWON大倉山店>
神奈川県大倉山のペット・シッター・サービスショップ―ペットのお風呂さんWONWON大倉山店は、株式会社インテンドが保有するペットシッターサービスのお店です。同店がCTIシステムを導入したのは今年の5月下旬のこと。現在顧客データを入力している段階です。CTIシステムを導入したのは、経営者の「顧客管理のシステム化」のかけ声が始まりです。『これからのサービス産業においては顧客情報を収集・管理し、活用していくことが競合との差別化、つまり競争力強化につながる』という社長の考えを受けて、情報システムの導入を決めました。ペットを飼う住民の多いこの地域は、今後もペットシッターサービスが伸びていくことが期待されます。しかし、その反面、参入してくる競合も多くなります。顧客満足度をどう高めていくかが、重要な課題です。また、通常業務はかなりハードです。忙しいときは夜12時頃まで作業をすることもあります。パソコンの操作を覚えることやデータの入力は、こうした作業の合間を縫ってすることになります。 以上のことを考慮して、採用されたのがCTIシステムです。システムの導入は、システムコンサルタント会社に依頼しました。まだ、全てのデータの入力は終わっていません。本来のCTIシステムの効果が出るのは、これからという段階です。
図表1 (84.5KB)
(パワーポイントをお持ちの方で、IEご利用のみご覧になれます)
スタッフの井沢さんの話によると今一番システム導入の効果が出ているのが地図情報システムとの連携部分です。お客様の大半は、地元の方です。その半数が送迎を希望されます。また、雨の日は送迎件数が増えます。送迎専門のスタッフを配備することも考えましたが、送迎の際にお客様から要望を伺うとき、トリミングの経験がないと作業をするスタッフに正しく伝えられないため、トリミングのスタッフが送迎をしています。そのため、トリミング・スタッフの作業量はかなりの量になります。これまでお客様から送迎依頼の電話が入ると住所をもとに地図で場所と道順を確認していました。CTIシステムでは、お客様の電話からその名前だけでなく自宅までの地図も表示されます。地図の確認作業がなくなり、スタッフには評判です。
20歳前後の若いスタッフは、PC操作、データ入力に対しては抵抗がありません。ただデータ入力の時間は通常業務の合間に行うため、データ入力には、もう少し時間がかかりそうです。常連のお客様ばかりですが、スタッフがローテーションを組んでいるためお客様やペットの名前は、必らずしも全員が知っているわけではありません。顧客データの入力が完了すれば、どのスタッフが電話に出ても、パソコン画面に表示されたお客様の名前、住所、ペットの種類や愛称、来店履歴を見て、適切な対応ができるようになります。データ入力とともに、写真も取り込めるようになっているため、CTIの画面を見れば、どんなペットの飼い主さんと話しているかが分かり、話やすいようです。
目下スタッフは、CTIシステムへのデータ入力の完成を目指し、写真撮影やパソコン操作に取り組んでいます。この作業が完了すると、全顧客とのやり取りがCTI画面を通じてできるようになります。電話対応の効率化、送迎の迅速化、スタッフの事務作業の軽減などが効果も現れてきます。次の段階では、顧客データをもとに販売促進のためのDM発送を考えています。データを分析し、顧客の来店頻度や来店時期などの傾向から、DM発送時期を顧客別に変えることでヒット率の高いDM発送が期待できます。また、カット後のペットの写真もシールにしてお客様に提供したいとは、若いスタッフ多いお店ならではの発想かもしれません。
CTIの導入経験から、管理部長の山口さんは、中小企業での導入に際して、次の点を強調されています。予め、費用対効果の検討は十分にすること、システムを運用できる人材を確保しておくこと、そして最も重要なことは、経営者自身が情報の重要性を理解していることです。
同店はまだ、CTIシステムの効果を測れる段階ではありませんが、システムの操作や機能がシンプルになっているため、データ入力後の業務への活用に関しては、大いに期待できるでしょう。システムがうまく稼動し、データが蓄積されると、データを活用する段階になります。時期別・顧客別のDM発送や顧客の利用頻度に合わせたサービスの提供などが考えられますが、ここでは、データを何のためにどう使うのかという目的を明確にすることがポイントになるでしょう。
| 青木悠子からのメッセージ |
これはサービス業の事例ですが、小売業であれ、製造業であれ、顧客に対するサービス向上は必須の時代になっています。CTIは、電話とインターネット、パソコンシステムをうまく組み合わせ、効率的に顧客サービスを向上させるために最適なツールです。どのような事業形態、規模の企業であれ、使えるものです。是非、こうしたツールも積極的に取り入れてください。