<『ファッション販売』‘2000年5月号掲載>
第二の産業革命をもたらす
インターネットビジネスが日本で始まり、五年経つが、早くも活況を呈している。特に、今年に入ってからのインターネット熱はすさまじい。現在、日本でのインターネット人口は約2千万人。「17%に達すると爆発的に普及する」という「17%の理論」に従うならば、今年がその時期にあたる。
では、インターネットでのファッション販売の状況は、どうなのであろうか。現在、インターネットショップは約2万店。ファション&アクセサリーは、約3,000店。フード&ドリンク、カルチャー&ホビーに次いで3位である。
お客の側から言えば、女性客がインターネットショップで買いたい商品の3位にファッション&化粧品がくる。
数字データで言えば、こういう状況であるが、果たしてインターネットで衣料品は売れるのだろうか。
ファッションに限らず、インターネットで売れる商品の共通点がある。こだわりの商品である。
実店舗でも、衣料品は売れなくなったとは言え、セレクトショップの人気はすさまじいものがある。
そういう見方をすれば、インターネットショップは究極のセレクトショップと言える。
今回、取り上げた3店のうち、イージーとFellowsは小売店、アークアパレルは製造小売である。
イージーは、ショップオーナーの岸本氏が10数年かけて探し当てたTシャツを売っている。Fellowsは、やはりショップオーナーの細川さんが、インターネットを使って探した子供服を売っている。
どちらのショップも、オーナーのこだわりに惹きつけられたお客に強く支持されている。
方や、アークアパレルは、製造小売の強みを生かし、最初からお客とともにジーンズの商品開発を行っている。ジーンズ自体がこだわりを持ちやすい商品である上に、お客の望む商品を製造するのだから、強い。
いかにこだわった商品であっても、ただ商品を画面に並べただけでは、こだわりは伝わらない。イージーも、Fellowsも商品へのこだわりを実に饒舌に表現している。まず、オーナーがその商品をどれだけ気に入っているかが伝わってくる。次に、お客が品質、材質色合いに不安を持たずにすむように、細かく説明されている。
アークアパレルのページは、「ジーンズ愛好家だけ来てくれればいい」といった趣さえ感じられる。ジーンズの写真が全体だけでなく、裏表の写真は当然、細部の写真が何枚も用意されている。
しかし、それだけ細かく商品を説明してもお客の不安や思い違いは起きる。なじみの薄いショップであれば、なおさら不満も膨らむ。ネットのショップでは、それをメールが消してくれる。
繁盛ショップでは、実にこまめにメールを活用している。イージーやFellowsでは、注文がくれば、実に速やかに、親近感溢れるメールを出している。
疑問や不満を積極的に受けつけている。Fellowsでは、仕入のための旅行に行けば、お客のためにプレゼントを買ってくる。こうした普段からの親しい付き合いが、よい口コミを生んでいる。
では、今後、インターネットの世界でのファッション商品の将来はどうなるのだろうか。
現在の状況で見る限り、ハイタッチな対応がインターネットショップでファッション商品を販売するポイントのようだ。そうなれば、大手より小規模ショップに利はありそうだ。小規模ショップのオーナーが、お客と親しくこだわりの商品を語り合いながら、売っていくという姿が見えてきた。